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2010年11月12日 星期五

Lesson1「変态ピアニストVS俺様指挥者のラプソディ」

第1话
あらすじ
Lesson1「変态ピアニストVS俺様指挥者のラプソディ」

昼下がり、自室の壁にもたれかかるように座りながら、千秋真一(玉木宏)は窓の外の空を见上げている。その目は死んだようにうつろだった。

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-亲爱なるヴィエラ先生。なぜ仆はここにいなければならないのでしょうか……
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千秋は、今年こそプラハで行われるヴィエラの指挥を见に行きたかった。しかし现実はこうして日本で闷々としている自分がいる。ピアノの上にはヴィエラと一绪に撮った千秋少年の写真が大切そうに饰られている……。

1996年プラハのドボルザークホールでのコンサート。指挥をとっているのは世界的な巨匠セバスチャン・ヴィエラ。客席ではその演奏に圧倒され瞬きもせず、口をポカンと开けて聴き入っている11歳の千秋の姿がある。

千秋は有名ピアニストを父に持ち、小さいころからウィーン(オーストリア)、ベルリン(ドイツ)、プラハ(チェコ)といった音楽都市の空気を吸って育った。当然音楽に梦中になり、胜手に剧场にもぐりこんではコンサートを聴いていた。

その日も千秋は剧场へともぐりこんだが、运悪く见つかってしまい追い出されそうになる。しかしそんなところへたまたまヴィエラが现れてとりなしたので事なきを得た。ヴィエラは千秋を気に入り、まだ小さいにもかかわらず音楽のレッスンを授けた。こうして千秋はヴィエラに心酔するようになる。

その後、千秋の両亲は离婚することになり、千秋は母とともに日本へ帰ることになった。千秋はヴィエラに「大きくなったら必ず戻ってくるから待っていてください」と告げて别れた。

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-あれから10年、なぜ仆はここ(日本)にいなければならないのでしょうか……
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千秋はだるそうにタバコをふかす。

桃ケ丘音楽大学。千秋はキャンパスで练习している学生たちを蔑んだ目で见やりながら心の中で「このヘタクソ」と毒づく。千秋はピアノ科専攻の4年生、学内のエリートしか见ないという江藤耕造(豊原功补)クラスに所属していた。しかもその実力はクラスでトップであり、江藤にもっとも目をかけられていた。

当然、学生たちから千秋は一目置かれており、一部の女子学生からは黄色い声が飞ぶような状况だった。だが、管弦楽科でヴァイオリンを専攻する峰龙太郎(瑛太)などは「何が千秋だ。七光りだろが!」と苦々しい目で见ている。龙太郎はクラシックよりもロックを爱する学生で髪も金色に染めていた。

教室の窓から千秋をうっとりして见ていた石川玲奈(岩佐真悠子)は友人の田中真纪子(高瀬友规奈)に千秋の练习风景を见に行こうと诱う。真纪子は「别にいいけど、でもその前にお昼、お昼!あたし今日はデパ地下限定20食のスペシャル弁当……」と机の上のお弁当を见て绝句する。なんとお弁当はすでに食べつくされていた。真纪子は「のだめー!」と叫ぶ。その视线の先には廊下を慌てて逃げていく女子学生の後姿があった。

千秋は学内の掲示板に「ドイツ留学生决定」の贴り出しを见て冲撃を受けて立ち尽くす。それは指挥科の学生がドイツに留学し本格的に指挥を学ぶという内容だった。

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-なんであんなハムのような奴(デブ)が留学なんだ。
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千秋は苛立ちをぶつけるようにベートーヴェンのピアノソナタ第14番婴ハ短调「月光」の第3楽章を弾き始める。

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-俺は、俺はこんなところで何をやっているんだ、クソ!
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千秋は演奏の手を止める。すると「胜手に盛り上がって、胜手に止めるな。やる気あんのか!」と後头部をハリセンで引っ叩かれ、床に倒れてしまう。殴ったのは江藤だった。江藤は「12月のマラドーナコンクールに推荐した俺の颜に泥を涂るつもりやないやろな?」とハリセンをパタパタさせている。

千秋は无言で散らばった楽谱を拾う。江藤はその中に指挥者が使うスコア谱があるのを见て取り上げる。「はっ、ピアノ科のお前が何で指挥者用のスコアをもっとる?しかもご丁宁にチェックも入っとる。指挥者になりたいんか?」と江藤はパラパラとページをめくりながら嫌味たらしく言う。そして楽谱を闭じると不意に「ふざけんな!ピアノもろくに弾けんくせに」と怒鸣りつける。

すると千秋は怒りがこみ上げ「うっせーな、ジジイ!ゲラゲラピーピー借金の取立てみたいなレッスンしやがって。何がエリート専门江藤塾だ。バカの一つ覚えみたいにフォルテ、フォルテ、コンフォーコ(强く、强く、火のように)。てめえの学生はみんな同じ弾き方するんだ、気持ち悪い。俺の才能に目をつけたんなら余计なことを教えんな!」とぶちまける。

すると江藤は「もうええ、俺のクラスには来るな。俺の见込み违いだった。コンクールには别の学生に出てもらう」と吐き舍て出て行ってしまう。千秋は俯きながら「そうだよ、俺がなりたいのは指挥者なんだ……」とつぶやく。

夕方、千秋は肩を落としながらキャンパスを歩いていた。するとベートーヴェンのピアノソナタ第8番ハ短调「悲怆」の第2楽章が闻こえてくる。千秋は「すげえでたらめ。これじゃ悲惨だ」と皮肉る。しかし不意に足を止める。「违う、でたらめだけど间违っているわけじゃない。すごい、なんだこれ。一体谁が……」。千秋は演奏されている教室へと足を向ける。

千秋が教室の外から见やると夕阳を浴びながら1人の女子学生が演奏している。千秋は中に入ろうとドアノブに手をかける。だが、そこへ多贺谷彩子(上原美佐)が现れ、「真一、江藤先生のクラスをクビになったって本当?」と闻いてきたので、中に入るタイミングを失ってしまう。

千秋と彩子はお洒落なバーへと行く。彩子は千秋に江藤先生に谢って戻るように说得する。江藤は学内では最も有能であり、彩子は大学院へ进むであろう千秋の将来を案じたのだった。しかし千秋は「いいよ、院なんてどうでも。俺はピアノがやりたいわけじゃないし」と投げやりでいる。彩子は「だったら最初から指挥科へ行けばよかったじゃない」と怒り出す。

千秋は「いきなり指挥科に行ったって音大では実际に指挥するチャンスはないよ。指挥なら自分で勉强しているし、それに……俺の先生はヴィエラ先生だけだから他の人に余计なことを教わりたくない」と言い訳をする。彩子は「ならさっさと留学すればいいじゃない。バカじゃない、たった一度胴体着陆を経験したくらいで飞行机が恐いなんて!」と呆れる。

途端に千秋は震え始める。千秋はこどものころ乗った飞行机が胴体着陆を起こして以来飞行机恐怖症に陥っていた。おまけに海に溺れた経験から船にも乗れなかった。千秋は「简単に言うな!体験してないお前になにが解かる!」と怒鸣るが、彩子にはまるっきり理解できず、马鹿にしたような目つきで见る。

千秋はワインをあおり「俺、音楽やめようかな。いくら日本で顽张ったってヨーロッパに行けなきゃ意味ないし。いっそ多贺谷楽器(彩子の実家の大手楽器贩売店)の社员にでもしれくれよ」と弱気になる。彩子は「呆れた。あんたなんてどこにいたって同じことよ。负け犬なんて大嫌い!」と軽蔑して帰ってしまう。千秋は何も言い返せずワインを浴びるように饮みぐったりしてしまう。 






野田恵(上野树里)がマンションの自分の部屋に帰ってくると、酔いつぶれた千秋がドアの外で眠り込んでいた。恵は千秋の隣の部屋の住人で、桃ケ丘音楽大学の3年生だった。周囲からは“のだめ”と呼ばれている。のだめが「谁だろう?」と心配そうに千秋の颜を覗き込むと、千秋は「助けてくれ……」とうわ言を言う。

千秋は梦の中の草原で心地よいそよ风を全身に受けていた。するとどこからともなくベートーヴェンの悲怆ソナタが闻こえてくる。千秋はまどろみから覚め「ゴミの中で美しく响くピアノソナタ。カプリチオーソ・カンタービレ。気ままに気まぐれに、歌うように。ここはどこ、あれは……」と起き上がろうとしてそばのコーヒーの空き缶を倒してしまう。

すると中から大量のハエが飞び出し、千秋はゾッとして一瞬にして目が覚める。动転する千秋に、のだめは「そうだ思い出した、千秋先辈だ。昨日のこと覚えてましゅか?」と寝癖にニタ~とした笑颜を向ける。千秋はパニックに陥り、部屋を飞び出して自分の部屋に飞び込む。

服に変な臭いがついているのに気づいた千秋は身震いしシャワーを浴びようとベルトをはずしにかかるがない。一体昨日何があったのか千秋には记忆がないが、思い出したくもないとシャツを脱いで叩きつけ、一目散にシャワーを浴びて忘れようとする。

千秋は昨晩の悪梦に気分を悪くしながらキャンパスへとやって来た。すると「千秋先辈~!」とベルトを高々と掲げながらのだめが呼んでいる姿が目に入る。千秋はぎょっとして无视するが、のだめはベルトを返そうとまとわりつく。千秋は「それは俺のではない」と相手にしないが、のだめは「でも臭いは同じでしょ」とベルトとシャツを交互に嗅ぎまわす。

千秋は「ついてくるな!」とベルトを木に向かって放り投げてしまう。のだめは「あいやぁ~」と奇声を発し慌ててベルトを取りに走っていく。

千秋はキャンパスの掲示板で自分の担当教员が江藤から変わったことを知る。新しい教员は谷冈肇(西村雅彦)とあるが、千秋は见たことも闻いたこともない人物だった。首をかしげながら教室へ行くとのだめと谷冈が雑谈をしていた。千秋は场违いと言わんばかりに「部屋间违えました」と帰ろうとするが、谷冈が押しとどめ「待っていたよ千秋くん。いやぁ、これでもう落ち専なんて言わせないぞ」と笑う。谷冈は「落ちこぼれ専门教员」のレッテルを贴られていた。それを知った千秋は「この俺が落ちこぼれ?」と颜を引きつらせる。

江藤が月刊音楽雑志「クラシックライフ」の编集者河野けえ子(畑野ひろ子)を连れてAオケの练习するホールにやってくる。Aオケはウィーン留学から戻った三木清良(水川あさみ)がコンサートミストレスを务める学内のエリートを集めて结成されたオーケストラだった。

江藤は练习を视察しに来ていた理事长の桃平美奈子(秋吉久美子)にけえ子を引き合わせる。Aオケの演奏でベートーヴェンの交响曲第9番ニ短调が始まる。けえ子はかなりレベルの高い演奏に闻こえるが、美奈子は「でも面白みにかけるのよね。私たちが本来すべきなのは埋もれている才能を见つけることなんだから」とため息をつく。

谷冈は课题としてモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタニ长调」を出す。千秋は「なんでこいつと。やるなら先生とにしてください。第一こんなめちゃくちゃな奴に合わせられません」と不服がる。しかし谷冈は「まあ君は学内で1番うまいんだしさ、後辈指导だと思って」と千秋のプライドをくすぐって承服させる。

千秋は「よし、一度谱読みをしたらとっととやるぞ、ゴミ女」と言って楽谱を集中して読み始める。一方でのだめは楽谱にとまどっている。

谱読みを终えると千秋は「よしじゃあテンポはこれくらいで」と指示し演奏を始めるが、のだめが2小节目でつっかえたり、楽谱を见ないせいでテンポもリズムもバラバラでうまくいかない。苛立つ千秋に対して谷冈は「野田くんは楽谱を読むのが苦手でね。その代わり耳がよくて1回闻けば弾けるようにはなるんだ」と说明する。「だから灭茶苦茶だったのか」といきり立つ千秋に谷冈は「まっ、気长にやってよ」と笑っている。だが千秋は「冗谈じゃない、こんなの3日あれば十分だ」と决めてしまう。 






彩子は大学のホールでモーツァルトのオペラ「魔笛」の中の「夜の女王のアリア」と练习していた。彩子はその実力から声楽科の女王的存在だった。练习を终えてキャンパスに出てきた彩子は千秋と钵合わせになる。千秋は気まずい思いになるが、彩子は笑颜で手を振って寄ってくる。千秋は惊きながらも手を振り返すが、彩子は千秋の横を通り过ぎドイツ留学する指挥科の早川有纪夫(诹访雅)と一绪に去ってしまう。彩子は千秋に爱想を尽かし早川と付き合いだしたようだった。

千秋は自分のマンションに帰ると「彩子のやつ、よりによってあんなハム野郎なんかと!」とむしゃくしゃする思いがおさまらず、ベランダでタバコを吸おうとする。するととてつもない异臭がのだめの部屋の方から臭ってくる。千秋が见やるとベランダには大量のゴミの山ができていて、敷居の隙间からは紫の液体がトロトロと千秋のベランダへと流れ込み、虫がたかっていた。

千秋は速攻でのだめの部屋に押し入り、「なんなんだこのゴミは。俺が全部撤去してやる!」と気が狂わんばかりに扫除に取り挂かる。すると1年前に作った黒色化したクリームシチューの锅、糸の引いたイクラ丼、キノコの生えた洗濯物などが次々と出てくる。おまけにのだめが「これは宝物、これは大事な食料」などとちゃちゃを入れるので、千秋は激昂し、のだめを毛布でぐるぐる巻きにしておとなしくさせると一気に扫除を进めてすべてのゴミをゴミ舍て场に出し切る。

千秋がのだめの部屋に戻ってくると、のだめは「いやぁゴミがないと音が全然违いますねえ」とピアノの音を确かめている。千秋はまだ异臭を感じるので「なんだこの臭いは?」とのだめを问い诘めると、のだめは「あ、お礼に手料理を作ったんです」と嬉しそうに千秋を座らせる。しかしマヨネーズをハート型につけたクロ焦げの鱼が出されたので、千秋はかんかんになり「手料理というのなら、これくらいのものを作ってから言え!」とイタリア料理を作って见せる。のだめは「ぎゃー、すごい、おいしい!お母さんのよりうまい!」とひどく感激するので、千秋は得意になり「まあ、今度はもっとうまいもんを作ってやるよ」と思わず口走ってしまう。

龙太郎の実家は「裏轩」という中华料理屋だった。龙太郎が「亲父ぃ、何で起こしてくれなかったんだよ」と慌てふためいて出てくる。だが龙见(伊武雅刀)は「よく时计を见ろ。まだ昼休みだろう」と猫っかわいがりな声で谕す。龙见は龙太郎を溺爱しており、ギリギリまで寝かしてやろうと気づかっていたのだった。そんなやり取りを见ていた外国人客(竹中直人)が龙太郎に「あなたは音大生ですか?」と寻ねてくる。龙太郎が怪讶に思いながらそうだと答えると、その外国人客は桃ケ丘音楽大学に连れて行ってほしいと頼む。

大学にやってくると、その外国人は构内を回り、时折练习している学生の写真を撮っていく。龙太郎、ティンパニの奥山真澄(小出恵介)、コントラバスの佐久桜(サエコ)など。真澄は狭い练习室で长时间练习していると耐えられなくなる闭所恐怖症で千秋に恋する乙女チックな男子学生、桜は金欠でバイトをしながら学ぶ苦学生だった。

千秋は谷冈クラスにやってくるが、のだめは遅刻し现れない。苛立つ千秋だが谷冈は意に介せず「お茶でも饮んできたら」と勧める。千秋は大きく息をつき教室を出て行く。すると向かいから早川がやってくるのが见える。早川は得意げに「仆、留学先でゲルハルムの受讲生オーディションを受けるんだ」と话す。千秋は「へえそう……」と軽く流そうとして诘まる。ゲルハルムのセミナーにはヴィエラが特别讲师として参加することになっていたからだった。千秋は愕然とし、ボーっとした感じでホールへ行き无人のステージの指挥台に立ち思い悩む。 






のだめは千秋を待っていたが、一向に现れないので1人で练习を始める。その演奏をドアの外から见ていた件の外国人は「ブラボー」と目を丸くする。

その夜、练习を终えたのだめが帰ろうとすると、件の外国人が呼び止める。外国人はミルヒィ・ホルスタインと名乗り、タクシーのある场所へ连れて行ってほしいと頼む。そしてその後一绪に食事にでもとも。食事と闻いてのだめは目を辉かせるが「シラナイヒトニツイテイクノハダメッテ」と考え込む。ミルヒィは「ワタシヒサシブリノニホンデヨクワカラナイ。コマッテマス」と心细そうな表情をする。のだめは「ワカリマシタァ。ノダメトイッショニゴハンタベニイキマショウ」とミルヒィの手をとる。

のだめとミルヒィは千秋の部屋へやって来た。ちょうど准备ができたところだったのでグッドタイミングだが、千秋はいい迷惑といった颜で口元を引きつらせている。千秋は「何だこの怪しいじいさんは!」とのだめに诘め寄ると、のだめは「ミルヒィ・ホルスタインさんです」と答える。千秋は「なんだそれ、(ドイツ语で)“牛の乳”って明らかに伪名だろう!」とのだめを呼び寄せて「あいつは泥棒じゃないだろうな」と耳打ちする。

ミルヒィはピアノの上に置かれたヴィエラと一绪の写真を见つけると「チアキクン、アナタハシキシャニナリタイノデスカ?」と寻ねる。千秋は「その写真に触るな!この人は俺の师匠だ!」と写真を取り上げる。ミルヒィは途端に険しい颜をしたかと思うと「ノダメチャン、ココデマショウ。ワタシノトマッテイルホテルイキマショウ、オイシイスシバーアリマス。フカフカナベッドモネ」とのだめを诱い、のだめは大喜びする。

ミルヒィの下心を见て取った千秋は愤慨し「おい、今日は特别に练习见てやるぞ!」とのだめを引き止めるが、练习嫌いののだめは不満颜で乗ってこない。千秋は「ならこっちにもふかふかのベッドがある、それと枕は腕枕だ」と破格の条件を出す。のだめは狂喜し千秋に飞びつく。千秋は胜ち夸り、ミルヒィを部屋の外に蹴りだす。

千秋が寝室に来ると、のだめはパジャマに着替えベッド上で「さあどうぞ真一さぁん……いやぁん」とはしゃいでいる。千秋はあきれ果て「お前も帰れ」とベッドから引きずり出す。のだめは「そんなぁ、わかりました、练习ちゃんとやりますから」と恳愿する。しかし千秋は「もうどうだっていいんだ、そんなのは」とため息をつく。のだめは「今日はどうしたんですか?练习にも来なかったですし」と寻ねる。千秋は答えられない。のだめはそばに指挥者用のスコア谱があるのを见つけ「先辈、指挥者やりたいって本当なんですね。あたし先辈の指挥者姿见たいですぅ」と无邪気に口走る。

千秋は気分を害し「帰れ」とスコア谱を取り上げる。「いくら勉强したって、いくらピアノがうまくったって结局ハムにすら负けている。10年前も今も俺は远くからオケを见ているだけなんだ。俺もやりたくない、お前も练习したくない、それでいいじゃないか。谷冈先生には俺が指导しきれなかったと言っとくから」と沈んだ口调になる。それを见たのだめは何も言えず寂しそうな表情を浮かべて千秋を见やるが、千秋は落ち込んだ様子で黙りこくっているので、しかたなく部屋を出て行く。

翌日、千秋が自室のソファに寝そべってボーっとしていると、のだめの部屋から「2台のピアノのためのソナタ」がつっかえつっかえ闻こえてくる。千秋はのだめの部屋に行き「あんなの闻かされる身になれ」と文句をつける。のだめは「一生悬命暗谱しますから、1周间待ってください」とおぼつかない様子で楽谱を読んでいる。それを见た千秋は仕方ないといった表情で「期限は3日だ。暗谱が苦手なら俺が弾くから自慢の耳で覚えきれ!」と言って弾きだす。 






千秋の正确な演奏にのだめはすっかり感激して褒めるが、千秋は「俺とやるからには俺に合わせてもらうぞ」と一方的に决めてしまう。こうして千秋はのだめをしごき、细かい指示を出すがのだめはついてこられない。そのたびに千秋は怒鸣りつけ、のだめはすっかり萎缩してしまう。しかし一方で千秋も自分に苛立ち始めていた。间违っていることを言っているわけでもないのに、これでは江藤と同じことをしていると気づいたからだ。

夜になってものだめの部屋で练习は続き、のだめはようやくつっかえずに最後まで演奏できるようになる。が、千秋はのだめの髪の臭いに颜をしかめる。のだめが「髪は3日にいっぺん洗っているんですよ」と何気なく言うと、千秋はまたプツンと切れ、のだめの髪を强制的にシャンプーする。

洗い终わった後、ドライヤーで乾かしながら千秋は「俺はいったいなにやってんだ」と自嘲気味になる。一方でのだめは「のだめは気分いいですぅ」とうっとりしている。千秋は思わずフッと笑い「お前、ヴィエラ先生に似ている。変わってんな」とつぶやく。

3日後、谷冈が「无理そうなら期限延ばしてもいいけど」と言うのを千秋は断り、演奏を披露することにする。演奏直前、のだめは楽谱を読み返し本番に备えるが、なかなかうまくいかない。谷冈は「あの野田くんが楽谱を読んでいるとは」と感叹する。千秋は「のだめ、いいよ。今日はもう自由に弾いていいから」と告げる。のだめは「先辈、今のだめって」ときょとんとする。

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-俺にはわかる。こいつには绝対特别なものがある。そしてこいつに合わせられるのは俺様くらいだ。
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演奏が始まる。のだめの口元がアヒルのようにとんがり始め、自由にのびのびとした调子になってくる。千秋は「出た、もう切れ始めている」と思いつつも「こいつのクセはみんなわかっている」と自信満々に合わせていく。「ほらとんだ」「ほらはねた」とのだめ独特の运指を注意深く见ながら千秋は弾き続けていく。

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-本当はずっと気になっていたんだ、こいつのピアノ。昔ヴィエラ先生が言っていた。どんなすばらしい舞台に立っても身震いするほどの感动的な演奏ができるのはまれなんだ。もしそんな体験ができたら、それは世界のマエストロと呼ばれるよりも嬉しいことだろうと。
俺はその瞬间を梦见ながら、昨日まで谛めていたんだ……でも今确かに小さな身震いを感じている。
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演奏が终わると、谷冈は「ブラボー」と拍手し「千秋くん、良かったよ。なんか壁越えたって感じだね」と褒める。千秋はその瞬间、この课题がのだめの指导ではなく、自分のためのレッスンだったと気づく。2台のピアノのためのソナタも才能ある弟子のためでなく、モーツァルトが弟子に向き合うことで纯粋に音楽を楽しむことを思い出したかったんじゃないだろうかと谷冈は语る。

その日の帰り道、のだめは千秋の後ろを歩きながら「先辈の背中飞びつきたくてドキドキ。これってやっぱりフォーリンラブ?」と千秋に駆け寄る。千秋はそれを押しとめ「违う、断じて违う。今日はうまく行ったが、楽谱どおりに弾かないなどコンクールじゃ论外だ!」と钉を刺す。

しかしのだめはおかしそうに笑い「のだめはコンクールには出ませんよ。だってのだめは幼稚园の先生になりたいんですから」とあっけらかんと言う。コンクールで赏を取り、世界に羽ばたくことしか头になかった千秋は愕然とするが、やがて穏やかな笑みを浮かべる。

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-亲爱なるヴィエラ先生、どうやら日本にもすごい奴がいるようです。俺はここでもっとやれることがある!
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翌日、千秋は指挥科への転科愿いを持ってキャンパスへやってくる。そのキャンパスではヴィエラと并ぶ世界的指挥者フランツ・シュトレーゼマンがやって来るという话で盛り上がっていた。「そんな、人が転科を决意したタイミングでそんなうまい话が……」と千秋は惊き、シュトレーゼマンを见に行く。

ところが惊いたことに、そのシュトレーゼマンとは、あの怪しげな老人ミルヒィだった。千秋は呆然となり「これじゃ転科できねえ」と言叶を失う。

シュトレーゼマンは指挥科とAオケを见ることになっていたが、自分が目をつけた学生によるオーケストラを编成したいと言い出す。シュトレーゼマンは数日前に学内で撮った写真を见せ、この学生たちを集めてほしいと言い出す。その中の1枚を见た江藤は「こいつ、ピアノ科の学生ですよ」と困惑した表情を浮かべる。そこにはのだめの姿が映っていた。

寸评
のだめと千秋の正反対の性格のぶつかりあいが绝妙でとても楽しかったです。のだめ、千秋その他の登场人物も性格付けがしっかりしているので、ストーリーの流れがハチャメチャでも面白さが杀がれないのだと思います。、普通であればコンクールで赏を取りたいと思うものですが、のだめの「幼稚园の先生になりたい」という突拍子のないセリフに违和感がありません。それだけのだめのセリフに说得力があるように人物を描けているからでしょう。
のだめの不洁さは强烈で、これがただの人だと颜をしかめるだけで终わりそうですが、美しい音楽演奏ができるというのが効いて魅力的に见えます。
ドラマはまず人间ありき、人间というものがどれだけ描けているかが根本だそうですが、そういう点ではこのドラマは及第点だと言えると思います。人间がしっかり描けていないといくらストーリーが良くても面白くはなりません。とにかく先の展开がどうなるのだろうということを考えることなく楽しく见れた初回でした。
  

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